長期でマレーシアへ移住しようと考えている方にぜひ知っておいてほしいことがあります。
私は1995年からマレーシアに住んでいます。
マレーシアに長期滞在ビザができて、マレーシアの生活のブログやテレビでマレーシアの生活が紹介されることが多くなりました。現地に住んでいると「それ違うよな」ということもあります。
日本からマレーシアへ駐在できた方や、自分で希望して移住された方が「思っていたのと違う」「聞いていたことと違う」といっていることをまとめました。
マレーシアへ移住しようと考えている方の参考になれば幸いです。
マレーシアの生活水準は低くない
20数年前まだマレーシアはあまり日本人に知られていませんでした。
私も最初主人と知り合ったとき、マレーシアと聞いてもどこにあるのかピンとこなかったです。
よく知らない東南アジアの発展途上国というのがマレーシアの印象でした。
それが来てみてびっくりです。

私の田舎よりずっと都会じゃない
それが第一印象です。
これはずいぶん前の話なので、今のマレーシアはもっと発展しています。
首都のクアラルンプールや移住に人気のペナン島は高いビルが立ち並び最先端といわれるシンガポールに負けていません。
そんなマレーシアですから、生活水準も発展途上国とはとてもいえなくなりました。
街中にはベンツやBMWが走っています。日本のTOYOTAやNISSANは高級車のイメージがありません。
新しいiPhoneが出ると入荷待ちになるほど、買い替える人がたくさん。
マレーシアの裕福層の暮らしは、日本の年金を利用して生活している人と比べると、生活水準がかなり高いといえるのではないでしょうか。
マレーシアの生活費は安くない
マレーシアの生活費は安いよ!と日本のメディアで繰り返し紹介されています。
でもよほど現地に馴染んだ生活をしない限り、そんなに生活費は安くありません。
高級コンドミニアムは億ションで日本円で1億円を超えますし、日本のラーメンは1杯1,000円近い。
メディアで紹介している「生活費が安い」は現地でゴリゴリのローカルライフをしたら安いです。
格差の大きいマレーシアでは年収にかなり差があります。
親戚の独身の娘さんは会計士で年収340万円ぐらいもらっているらいしいです。
一方普通の事務職だと年収は75万円ほど。
これだけ差があると平均月収は出しにくいですね。
いずれにしろ年収75万円でも生活はできます。
屋台の食事は1食150円で食べれますし、住む場所は狭くて古いアパート。
エアコンは使わず天井ファンだけの生活。もちろん車も持ちません。
常夏なので衣替えもなく洋服は年中夏服で大丈夫。
中古の安い携帯を買って、一番安い携帯プランに申し込み。(プリペイドだと月1,000円ぐらい)
そういう生活をしていれば生活費はかなり安くなります。
でも日本人の方がわざわざマレーシアまできて、こういう生活ができるのでしょうか?
日本食が食べたいと思ったら、食費はどかーんと上がります。
住む場所も治安が良くて、設備が整っていて、便利な場所になると家賃はどかーんと上がります。
ある程度のコンドミニアムだと家賃は6万円ぐらいは必要です。
いろいろ総合すると、マレーシアで年収300万円以上もらっている方と同じような生活がしたくなります。
なのでマレーシアの生活費は安いというのは間違っていないけど、それで生活できますか?ってことです。
マレーシアの英語は世界で通じる
マレーシアでは何語を話す?と履歴書にも書く欄があります。
多民族国家ですから、たくさんの言葉が入り交じりほとんどの人が複数語が使えるバイリンガル、トリリンガルだからです。
そんなマレーシアの公用語はマレー語です。マレー語は公立学校の必須科目なのでみんなある程度はマレー語が話せます。
でも都市部では共通語として英語が広く使われています。
2021年の英語能力指数ランキング EF EPIで見ると、マレーシアの英語のレベルは世界112ヵ国中28位でとても高い位置にあります。
一方日本は78位と半数以下のレベルです。
マレーシアで「英語話せません」といっている人でも、片言は十分通じます。
うちの子供はマレーシアの公立小中学校で勉強していたので、マレーシア訛りの英語を心配しました。
しかし全く問題なく、英語圏の大学へ入学するのに日本人のように語学学校へ入る必要もありませんでした。
無事に大学を卒業。現地で問題なく働いています。
マレーシアの英語は十分世界に通用するといえるでしょう。
移住を考えたら英語の準備をはじめるのは絶対におすすめです!英語が話せると現地にきてからの生活がぐっと楽になりますよ!
英語学習はこちらの記事を参考にしてください。
>>【英語をやり直す!】大人が英語に再挑戦するための上達のコツ3つはこれ!
マレーシアの天気は晴ればかりじゃない
常夏のマレーシアですから、お天気はからりと晴れた日ばかりと想像するかもしれませんが、そんなことはありません。
季節こそありませんが、雨季と乾季はあります。
雨季はいつ?と聞かれるのですが、30年近く生活していてもいったい何月が雨季なのかよく分かりません。
一般にいわれているのは「3月、4月、10月、11月ごろ雨がよく降る」ですが、これも年によって変わります。
雨季といっても一日中雨が降るわけではないので、よけいにいつが雨季なのか分からないのかもしれません。
ただ1月、2月の旧正月前後は毎年かなり気温があがり暑い時期だと感じます。
雨が降ると気温がぐっと下がるので、常夏でも薄い羽織ものは必要です。
マレーシアの食べ物はおいしい
マレーシアは食べ物がおいしいといわれています。
ただフランスなど星の付いた高級グルメというわけではありません。
マレーシアはB級グルメがおいしいと有名です。
B級グルメとは屋台などで食べる安い食べ物。その安い食べ物で美味しい物が多いのがマレーシアなのです。
だからマレーシアの食べ物はおいしいと紹介されていても、「屋台は衛生的にちょっとムリ」という方には向きません。
長期でマレーシアへ移住する前に知っておきたいこと5つのまとめ
マレーシアで長期生活を楽しむには、「日本と同じぐらいの生活費を使い、でも日本よりはちょっと優雅な生活」ではないでしょうか。
東南アジアだから汚いとか日本の方が優れているという思い込みを捨てて、現地で生活している人と交流しながら良いところ、悪いところを自分で見つけられる方が、生活を楽しめます。
そして移住とは、よその国に住まわせてもらうのです。
居候のような立場ですから、日本の価値観を押し付けると「じゃあ、日本へ帰ったら」といわれるだけです。

『郷に入っては郷に従え』ですね!
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